sales_scientist_nakatani’s blog

「営業というアートを科学する」Sales Science Lab.代表 中谷真史のブログ。 慶應義塾大学経済学部卒。新卒にて入社した外資系製薬会社にてトップセールスを経験。 その後、総合系コンサルティングファーム、独立系セールス・マーケティング領域の経営コンサルティングファームを経て、 営業コンサルタントとして独立。SaaS系Sales×Technologyスタートアップにも勤務。https://sales-science-lab.github.io/

【商談のゴールデンスタンダード】差別化編

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【商談のゴールデンスタンダード】ステップ8は、"差別化"である。

 

sales-scientist-nakatani.hatenablog.com

顧客は何かしらの購買活動にあたって、

常にある一定の価値基準に則って商品を選んでいる。

 

その基準に則って競合商品との区別を行い、

自社商品の優位性を伝えることが"差別化"と言える。

 

ステップ7のアンカリングにて、

自社商品に有利になるように判断基準を刷り込んだのちに、

その判断基準において自社商品が競合と比較し

優れていることを伝える。

これでほとんど勝負は決するだろう。

 

多くの営業マンは、アンカリングが掛かっていない状態で

差別化をしようとしてしまうので落とし穴にハマり、

結果、提案が顧客に刺さらないのである。

(前回の記事に記載の通り)

 

つまりアンカリングは差別化(自社品の強みとなるポイント)から

逆算されたものなので、"どのポイントで差別化するか"が重要となる。

 

差別化するべきポイントはあくまで競合と比較された際に

"勝てるポイント"なので、”ウリにしたい特徴”とは必ずしも一致しないので

ここは注意が必要だ。

 

この差別化すべきポイントを間違えると、

アンカリングが掛かっているのにもかかわらず提案が刺さらない、

ということが起こる。

 

ここで差別化ポイントの正しい見つけ方は、

 

①自社商品のユニークなポイントを棚卸する

 ⇒商品を構造的に捉え、外観、内容物、機能・性能、価格、

  アフターサービス、販売企業、etc..などの観点から

  それぞれストロングポイントを洗い出す。

 

②競合企業・商品を把握する

 ⇒Webで調べたり顧客にヒアリングするなどして、

  自社品を検討される際に他に検討されている商品をリストアップする。

 

③縦軸に強み、横軸に競合を並べ、勝てるポイントを探す

 ⇒"強み①"は競合A社、B社、C社と比較しても、勝てるポイントなのか?

  〇×を付ける。これを全強み項目に対し行う。

 

④全競合に対し勝てるポイントがあればそれを中心にアンカリングトークを作成する。

 ⇒全競合に勝てるポイントがなければ、競合Aに対してはこの強みを推していく、

  競合Bに対してはこの強みを推していく、などの戦略を立てる。

 

この全4ステップを実行するだけで、

飛躍的に競合負けが減るだろう。

 

この強みから逆算した際のアンカリングの作り方に関しては

前記事にて記載しておりますのでご参考にしてみてください。