sales_scientist_nakatani’s blog

「営業というアートを科学する」Sales Science Lab.代表 中谷真史のブログ。 慶應義塾大学経済学部卒。新卒にて入社した外資系製薬会社にてトップセールスを経験。 その後、総合系コンサルティングファーム、独立系セールス・マーケティング領域の経営コンサルティングファームを経て、 営業コンサルタントとして独立。SaaS系Sales×Technologyスタートアップにも勤務。https://sales-science-lab.github.io/

ルート営業の実績マネジメント

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営業のコンサルティングSFAの導入を支援していると、

ルートセールスの営業実績マネジメントや売上拡大の施策立案に

悩みを抱えている企業は非常に多いと感じる。

 

IT系の企業や比較的新しい会社(ベンチャー)、B2B高額商材

などは新規営業の割合が多く、

大企業や設立からある程度年数が経った会社になるほど

既存のルートセールスの割合が増えていく。

 

新規の営業であれば最近で言うと”プロセス管理”や”パイプライン管理”

などの概念が比較的広まって来ており、

①見込み顧客

②アポイント獲得(テレアポ)

③初回面談(ヒアリング)

④提案(プレゼンテーション)

⑤クロージング

⑥受注

 

などの各プロセスに営業活動を細分化し、

漏斗のイメージで各フェーズの歩留まりを集計していくことによって

課題抽出をし、ベストプラクティスとの差分からカイゼン活動を

していくという手法はある程度広まってきたのではないだろうか。

 

一方で、ルートセールスにおけるマネジメント手法は

未だ画一的なものは広まっておらず、苦労されているマネ―ジャーも

非常に多いように思う。

(ルートセールスの方が施策の効果も見えずらいので定着しない背景もある)

 

まず、ルートセールスの売上を因数分解すると以下のようになる。

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このように、ターゲティング×活動量×商談の質である。(Willは一旦割愛。)

 

この、ルートセールスのマネジメントの方法は”顧客管理”が主になる。

・正しいターゲットに

・正しい回数

・高いクオリティで

アプローチすることが求められるのである。

 

ターゲティングではTierの概念などでランク(優先順位)付けし、

各ランク毎に1か月間で何回接触するかなどの行動量目標を設定し、

ロープレなどで質を担保しながら営業活動を行う。

 

しかしこれだとQualityの部分がブラックボックス化しやすいので

”面談”の中でも、

・関係構築

・ニーズヒアリング

・提案

・価格交渉

などの”中身”の部分を集計し、その割合を可視化する必要がある。

 

またこの管理をしていく際、ルートセールスの中でも、

”案件”という概念が必要になる。

 

ルートセールスというと『”案件”という概念はうちにはありません。』

という管理者は多いが、これが失敗の要因である。

 

定期的に顧客と接触し、関係構築を図りながら、

・新商品が発売されたタイミング

・顧客のニーズをキャッチしたタイミング

では、案件が発生し、新規営業と同じようにプロセス管理が有効になるのである。

 

なのでルート営業では、

・既存顧客からの新規案件発生数&率

・案件毎の進捗率

この2つを管理していくことで、新規営業と同じように

科学的に、狙って売り上げを上げる仕組みを作れるのである。

 

実際に自分がルートセールスの営業をやっていた際も、

このようなマネジメント手法は活用していたし、

それはコンサルティングでも変わらない。

 

もし、ルートセールスで営業の売上アップに悩んでいる

マネージャーの方がいたら是非ご相談いただきたい。