【商談のゴールデンスタンダード】クロージング編
【商談のゴールデンスタンダード】ステップ10、ラストはクロージングだ。
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商談において、クロージングこそが大事だ、と思う方も多いかと思うが、
私はそうは思わない。
クロージングは顧客の購買を後押しするものだが、
クロージングが強すぎれば、顧客は"無理をして買う"ということになりかねない。
つまり、無理をして買う結果、顧客はその先に幸せになれない確率が上がるのである。
なので、クロージングまでの9つのステップで勝負を決め、
クロージング段階では顧客側から「これ、買います」と能動的に
クローズするのが理想である。
ただ、そうは言ってもしっかり背中を押してあげないと一歩を
踏み出せない顧客もいるのでクロージングは必要である。
そんなときのクロージングの極意は、
①改めて「この商品いいな」と思っていただくこと
②感情として「買いたい」と改めて思っていただくこと
この二点だ。
これは、ここまでの9ステップで既出の通りである。
なので、このクロージング段階では
商談のリマインドの要素が強くなる。
①商品についてのメリット/デメリットを振り返りお伝えし、
デメリットに関してはその解消法をお伝えすることで安心を提供する。
⇒購入は合理的な判断であることをリマインドする。
②純粋に自分が"人として"その顧客の"役に立ちたい"、
"買って貰うことで価値を提供できる"という思いをぶつける。
⇒この段階では信頼関係ができている状態なので、その"想い"に
共感されたり、それがうれしかったりする。
この二点、二つの異なるアプローチを、
商談を振り返りながら行うことで、一歩を踏み出す勇気を
顧客に持たせてあげることができれば、
その顧客との関係性はその先も継続し
また次のビジネスチャンスにもなり得る。
商談の最後に、「会えてよかった」と思われている状態で
契約に至っていることが、理想的な受注のし方である。
繰り返しになるが、"ハードクロージング"で無理やり受注することは
誰も幸せにしない、最低な売り方になる。
プロの営業マンは、人を幸せにする存在でなければならない。
それを念頭に置き、この【商談のゴールデンスタンダード】を実行することで
受注確率は上がり、その先にも既存顧客からの紹介で新たな
ビジネスチャンスが生まれたり、有益な情報が集まってきたりと
自分にとってもメリットが多くあるはずだ。