sales_scientist_nakatani’s blog

「営業というアートを科学する」Sales Science Lab.代表 中谷真史のブログ。 慶應義塾大学経済学部卒。新卒にて入社した外資系製薬会社にてトップセールスを経験。 その後、総合系コンサルティングファーム、独立系セールス・マーケティング領域の経営コンサルティングファームを経て、 営業コンサルタントとして独立。SaaS系Sales×Technologyスタートアップにも勤務。https://sales-science-lab.github.io/

【商談のゴールデンスタンダード】イメージ喚起編

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【商談のゴールデンスタンダード】ステップ9は"イメージ喚起"である。

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いよいよ大詰めだ。

 

ステップ8の差別化まで到達すれば、ほとんど顧客の中で

"どの商品にするか"というのは決まっている。

 

ただ、ここで安心するべからず。

最大の敵は競合ではなく、"買わない"という選択肢だからだ。

 

「欲しくて仕方ない」という場合を除き、

顧客は当然、出費がゼロ(ないしは少ない)状態がベストなのである。

 

なので、営業は”背中を押してあげる”というアプローチが最後に

重要になってくるのだ。

 

ここまでで、顧客から信頼を獲得し、商品の魅力も伝えてきたはずだ。

そして最後に、買わない理由をなくすために”イメージ喚起”をするのである。

 

イメージ喚起とは、

実際に購入後にどのような使い方をし、どのようなメリットがあり、

どのような未来が実現できるのか、という部分をイメージさせてあげることである。

 

ここまで来ると商談も大詰めなので、

序盤でヒアリングした課題感や要望をサマライズし、

「こういうの(ヒアリングした現状)って大変ですよね~、でもこの商品があれば、こんな風に楽になりますよね。そしたら、浮いた時間(お金)で何がしたいですか?(この商品を使ってどんなことがしたいですか?や、どこに持っていきたいですか?など)」という、

“買う前提”で未来を想像させる質問をしたり、

明るい未来を提示してあげたりする。

 

そうすることによって、

"機能"や"価格"などの条件で商品選びをする思考から解放され、

純粋に「欲しい」という"感情"へシフトさせることができる。

 

これが”買わない理由”というハードルを越えるために

"条件"⇒"感情"へのシフトを促すアプローチである。

 

あと一歩のところで失注してしまうクロージングの弱い営業マンは

決して"ゴリゴリ詰めていく"アプローチを無理にしなくても、

これができるようになればクロージングの成功率はぐっと上がるはずなので

是非試してみてほしい。