sales_scientist_nakatani’s blog

「営業というアートを科学する」Sales Science Lab.代表 中谷真史のブログ。 慶應義塾大学経済学部卒。新卒にて入社した外資系製薬会社にてトップセールスを経験。 その後、総合系コンサルティングファーム、独立系セールス・マーケティング領域の経営コンサルティングファームを経て、 営業コンサルタントとして独立。SaaS系Sales×Technologyスタートアップにも勤務。https://sales-science-lab.github.io/

センスのない営業マンの勝ち方

f:id:sales_scientist_nakatani:20171230171416p:plain

一般に言う、“営業のセンス”がない人でも、

トップセールスになることは可能である。

 

まず、営業というのは、

「①顧客の”買いたい気持ち”を高め、②”買いたくない気持ち”を解消すること」と言える。

 

なので“売れる営業”というのは、

 

①めちゃくちゃ上手に商品の魅力を伝え、

 顧客の”買いたい気持ち”を高められる人

 

②顧客の”買いたくない理由”をなくせる人

 

③ ①と②を併せ持った人

 

の3パターンに大別される。

 

その際、「自分、センスないなぁ」と感じる人の勝負する道は、

②を極めることが重要である。

 

②を極めている状態とは、

ただ一言、「これ、買ってください」と言ったら、

顧客が「買います」という状態である。

 

これは顧客の、

購買に対するネガティブマインド=ハードル

がゼロの状態とも言える。

 

つまり、”買いたくない理由”がなければ、人はモノを買うのである。

 

なので、商談を通じ、“ハードルを下げる”活動を積み重ねていくことで、

断られる可能性を下げていきましょう、というのが営業活動となる。

 

同じ事を言うが、

ハードルを飛び越えようと高くジャンプするのではなく、

ハードルを下げる作業をすれば誰でもそのハードルをまたぐことができる。

 

この、ハードルの下げ方というのは意外と簡単である。

「自分が客だったら、こんな人から買いたいなor買いたくないな」

と想像するだけで、簡単にやるべき事は見えてくる。

 

例えば、

「やっぱり、相手がどんな人なのかもよくわからないのに、

信頼してその営業マンから買えないな」と思ったら、

仲良くなって信頼してもらうために、

・自己紹介に力を入れる

・雑談で趣味を聞き出し、その話題で盛り上がる

・訪問頻度を上げ、好印象を持っていただく

などが対策として挙がる。簡単。

 

例えば、

「今買わなくてもいいや」と思っている顧客への対応だったら、

・今の問題点を深掘りし、課題を明確にし、共感する

・そのままにしておくことのデメリットやリスク、コスト負担などを教えて差し上げる

・こういうの、解決できたらいいですよね、と合意する

などで、かなりハードルが下がる。

 

当たり前のようだが、チャンス(ニーズ)を見つけて攻め込むのではなく、

「断る理由がなくなるまで環境を整える」という事が大事。

その環境は、人間関係構築や情報収集などで概ね整えられる。

 

こうした積み重ねがあれば、

どんなに営業センスのない人間でも、トップセールスになれる。