sales_scientist_nakatani’s blog

「営業というアートを科学する」Sales Science Lab.代表 中谷真史のブログ。 慶應義塾大学経済学部卒。新卒にて入社した外資系製薬会社にてトップセールスを経験。 その後、総合系コンサルティングファーム、独立系セールス・マーケティング領域の経営コンサルティングファームを経て、 営業コンサルタントとして独立。SaaS系Sales×Technologyスタートアップにも勤務。https://sales-science-lab.github.io/

営業マンは脚本家である

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優秀な営業マンは皆、優れた脚本家であると言える。

しかも必ずハッピーエンドだ。

最後は契約を取る、というオチはいつでも変わらないのである。

 

その”契約にこぎ着ける”までのストーリーを描くのだ。

 

先の記事で観察→洞察→想像によってすぐれた嗅覚を持てる、と書いたが

このPDCAを自然と回せるようになると、自ずとストーリーができあがってくる。

これが、”脚本家”と言った理由である。

 

観察し洞察し想像する事によって、”この人はこういう話が刺さる”というのが見えてくる。

それは一回あたりの商談(短期的)でも、一ヶ月の付き合いでも(中期)、一年の付き合いでも(長期)でも同じだ。

 

数ヶ月先を見越して今、この話をしておこう。

あのとき、あんな話をしたからそろそろリマインドし記憶を定着させよう。

以前、握っていた条件が整ったからいよいよクロージングだ。

といった具合になる。

 

そうすると、毎回クロージングを掛けることで敬遠されるようなことも無く、

自然な流れでこちらの話に引き込むことが出来る。(悪く言ってしまえば、マインドコントロールにもなりかねないが)

 

この大きな流れを描けていると、たとえ一回の商談で反論に遭いハンドリングできなかったとしても余裕を持って何回かの商談で自然に流れを引き戻せる。

 

つまり大概のことは"何があっても想定内"となる。

 

常に先を予想できていればストーリーが生まれ、ストーリーが生まれれば余裕を持って様々なことに対応が出来る。余裕を持てると、自信も生まれ自然体で顧客と接することが出来る。

意外とこれが重要であり難しい。

”売りたい”、”売らなきゃ”という意識ばかりが先行すると余裕が無くなる。

”こうすれば売れる”とわかっていれば余裕を持って”人間らしく”接することが出来るのだ。

 

顧客の立場で考えて欲しい。

「買ってくれ!!」というオーラ向きだしで血眼になっている営業マンを信頼できるだろうか。

「嫌われたくない」と丁寧すぎる口調でカチコチになっている営業マンと仲良くなれるだろうか。

私だったら両方とも、「面倒くさい」とあしらってしまう。

 

なので、自分のストーリーを持ち、余裕を持ってありのままの自分で勝負して頂きたい。なぜならそれが一番、あなたの魅力が伝わるから。

勝負はそこからである。

 

是非、皆、営業マン兼脚本家であっていただきたい。