sales_scientist_nakatani’s blog

「営業というアートを科学する」Sales Science Lab.代表 中谷真史のブログ。 慶應義塾大学経済学部卒。新卒にて入社した外資系製薬会社にてトップセールスを経験。 その後、総合系コンサルティングファーム、独立系セールス・マーケティング領域の経営コンサルティングファームを経て、 営業コンサルタントとして独立。SaaS系Sales×Technologyスタートアップにも勤務。https://sales-science-lab.github.io/

ソリューション営業からインサイト営業へ

f:id:sales_scientist_nakatani:20171230173951p:plain

近年、ソリューション営業(課題解決型)は終焉を迎え、インサイト営業(課題発掘型)の時代へ突入している。


最新の営業手法はインサイト営業(インサイトセールス)である、と様々なところで話題となっている。

たしかにこの概念自体は新しいかもしれない。しかし、本質的には何も新しくなく、多くのトップッセールスはこの手法によって圧倒的な実績を築いてきたのでは無いだろうか。

インサイト営業とはどのような手法かというと、言葉の意のごとく、まだ表面化していない顧客の意識を読み解いていく営業スタイルである。


一方、ソリューション営業とは、顧客のニーズに合致した製品(ソリューション)を提案していく営業の事である。

かつてのプッシュ型(押し売り)営業の時代が終わり、ソリューション営業の時代が来た。
これは、顧客のニーズを正しく把握しなければ顧客は振り向いてくれないと言うことの表れである。

 

それからまもなくし、欲しい物はほとんどインターネットで調査し、自分で自分のニーズに合致した物を見つけ、ネット上で変える時代が来てしまった。

すると、ソリューション営業のような、「顕在化しているニーズ」を満たすような営業などもはや不必要となってしまう。

 

こうして世界の営業マンは少しずつだが確実にテクノロジーに置き換わられ、数を減らしていくだろう。
このIT化の驚異におびえている営業マンも多いのでは無いだろうか。

 

この、テクノロジーに置き換わられない営業マンが、インサイト営業をできる人間である。

インサイト営業では顧客の「まだ顕在化していない=潜在的なニーズ」を発掘し、「顧客と共に、あるべき姿へと歩むパートナー」となれるのである。

 

まだ自分でも気付けていなかったことを教えて貰い、新たな視界が開けたとき、顧客の心は動く。
気持ちは高揚し、相手を信頼する。これをできるのがインサイト営業を実施できる営業マンであり、
絶対にテクノロジーには置き換えられない人間ならではの心の通ったビジネスなのである。

 

これからの時代に営業職として生き残りたければ、「潜在的なニーズ」を掘り当て、解決できる存在であり続ける事である。

 

その為には、優れたリサーチ力と分析力、仮説構築力、質問力が必要となる。
この、インサイト営業のエッセンスについてはまた別の項で触れよう。